2月19日 ”どっこい、これが最先端”。 新潟県中ノ俣集落
今号のテーマは温故知新。「古くて新しい農業」。
”どっこい、これが最先端”のキャッチが気に入った。
今回書かせてもらったのは、昨年最後に取材した、新潟県上越市の中ノ俣集落のこと。特集の巻頭記事。3月上旬発売です。
中ノ俣は、新潟の山奥にあり、道がついたのがほかの地域に比べて遅く、今も昔ながらの暮らしが残っている集落。暮らすのはほとんどがお年寄りで、山菜やキノコを採り、まだ手植えで田んぼ作業をし、トタン屋根の家を修繕しつつみな暮らしている。
記事は、ワラ仕事や保存食、昔の田んぼ作業など、ここで学んだことをヒントに、これからの暮らし方を提案するような内容。
とっくの昔に社会が捨て去った彼らの暮らしが、どうこれからの未来につながるのか。かなり苦しんで書いた。ずっと以前から自分のテーマにもしている「昔の日本の生活から、何が変わって良かったことで、何が変わったらいけなかったことか」を改めてすごく考えさせられた
写真は佐藤秀明さん。素晴らしい写真を撮られる大先輩で中ノ俣を紹介してくれたのもこの方。撮影のためにこの集落にもう8年近く通い、毎週のように通ってきていた時期があるというその姿勢を本当に尊敬する。中ノ俣にはほんとに美しい棚田が残る。今回は12月末の取材というのに、雪が少なくて助かった。春になったらまた必ず訪れたい。